
金沢市の繁華街、片町の裏手にある長町武家屋敷跡が欧米を中心とした訪日外国人(インバウンド)に人気だ。江戸時代、前田藩政期につくられた土塀や石畳の路地が残り、町並みから当時の面影をうかがい知ることができる。
冬は土塀にかけられた「こも」に囲まれ、他の地域の武家町とは一風変わった景色を楽しむことができる。北陸の雪はぼたん雪が多く水分が多いため、わらのこもで土壁が壊れるのを防ぐ。冬の風物詩だ。
2018年に金沢市内を訪れた外国人観光客869人を対象にしたアンケート調査によると、同地を訪れたのは全体の38%。地域別にみると、アジアからが18%に対し、ヨーロッパが60%、北米からは48%で、欧米からの観光客が集まる。
だが土塀の中はほとんど非公開。唯一、一般公開しているのが「武家屋敷跡 野村家」だ。居を構えたのは野村伝兵衛信貞という武将で、前田家とともに金沢に移り住んだと伝わる。
入り口から入ってすぐに目を引くのが、実際に合戦で使われたという甲冑(かっちゅう)だ。全館写真撮影が可能で、外国人の多くが甲冑をまじまじと観察しながら写真を撮っていた。
見どころは上段と下段に分かれた2段の庭園。落水や曲水を交えた池は趣があり、樹齢400年超のヤマモモの木も荘厳だ。京都市から来た会社員の男性(30)は「京都であらゆる寺社を巡ったが、2段の庭は初めて」と見入っていた。
屋敷の2階には茶室を備え、たて出しの抹茶を提供している。庭園を下に眺めながら茶を味わうことができる。藩主を迎えるために造られた「上段の間」は、ふすま絵やギヤマンの障子ガラスなど加賀文化を色濃く残している。屋敷や庭園が評価され、09年にはガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド」で金沢21世紀美術館に並び星2つの認定を受けた。
意外なイベントになっているのが、野村家代々の位牌(いはい)を置いた仏壇の前で月に一度上げる読経だ。屋敷を管理する横江憲哉さんは「お坊さんが1人お経を読み上げ始めると、外国人観光客が集まりちょっとした撮影会になる」と話す。
一見すると武家屋敷だが、建物は実は町人の屋敷。江戸時代に現在の北海道と交流し、北前船で財をなした久保彦兵衛という加賀商人が造った。明治に入ると野村家の武家屋敷は庭園を残して取り壊され、その後現在の建物が移築された。
入場料は大人550円。武家と商人の息づかいが同居する静かな空間が妙に落ち着く。「縁側に腰掛けて庭園を楽しんだり、畳の間で足を伸ばしたりして1時間ほど滞在する外国人が多い」(横江さん)という。
(金沢支局 前田悠太)
[日経MJ 観光・インバウンド面 2020年3月9日付]
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March 10, 2020 at 02:30AM
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2段庭園と茶の湯を堪能 長町武家屋敷跡(金沢市) - 日本経済新聞
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