新型コロナウイルス感染拡大の影響で献血の協力者が急減している。政府がイベント自粛や一斉休校を要請した2月下旬以降、九州でもイベントなどへの献血バスの派遣中止が相次ぎ、在庫が不足し始めた。日本赤十字社九州ブロック血液センターは「持続的な協力をお願いしたい」と呼び掛けている。
池江選手「1人でも多くの命救って」
同センターによると、九州・沖縄では、2月16～22日は計画の99・1％の献血を確保したが、政府が新型コロナ対策の基本方針を公表した同25日から減り始め、同23～29日は94・3％、3月1～3日は85・4％に落ち込んだ。献血バスの派遣中止は、学校や商業施設など計80カ所に上り、計画していた3305人分の採血ができなかった。
献血の使い道は悪性リンパ腫などのがんが約38％、けがなどが約3％。病気の治療に使われることが多く、使用期限も4～21日間と短いため、安定した供給が求められる。九州・沖縄ではO型、A型の400ミリ献血が足りていない。このまま不足が続けば、6日からO型、来週からA型で、安定して供給するための在庫を保てなくなる可能性があるという。
各地の献血ルームでは人が密集するのを避けるため、前日午後5時までの予約を求めている。受付で手を消毒し、体温が37・5度以上あったりせき症状がみられたりした場合は献血を断る。
全国的な献血不足を受け、白血病と闘っている競泳女子の池江璃花子選手（19）は5日、ツイッターで、「輸血の大切さは身に染みて感じています」とした上で、「献血の激減により、不安な日々を過ごしている方もいます」「一人一人が感染対策をし（中略）1人でも多くの人の命を救えるよう、私からのお願いです」と呼び掛けた。 （横田理美）
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March 06, 2020 at 04:00AM
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このままでは献血足りない イベントや学校への派遣中止相次ぐ - 西日本新聞
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