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コロナ渦で大打撃を受けたイベント業界の現在地 - JBpress

イベント管理やチケット販売を手がけるPeatixに聞いた

新型コロナウイルスの影響でリアルイベントはオンラインイベントに取って代わられるようになった(写真はイメージ)

 世界経済に深刻な影響を与えている新型コロナウイルスの感染拡大。観光業や飲食業など青息吐息の業界は少なくないが、人が集まること自体がリスクということもあり、イベントやコミュニティづくりに関わる人々も壊滅的な打撃を受けている。イベントビジネスはどうなってしまうのか──。イベント管理やチケット販売、集客などのサービスを提供しているPeatixの藤田祐司取締役CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)に、新型コロナウイルスの影響を聞いた。(聞き手は結城カオル)

オンラインイベントが50%以上に

──新型コロナウイルスの問題が起きるまで、企業や行政、NPOなど様々な人々が顧客獲得のきっかけづくりやコミュニティ醸成、ファンベースの拡大のために、大小様々なリアルイベントを開催してきました。コロナ渦が広まった今、イベントビジネスはどうなっているのでしょうか?

藤田祐司氏(以下、敬称略) 年明けからの流れを振り返ると、Peatixが管理するイベントの数は2月半ばまで大きな変化はありませんでした。中国・武漢での大変な状況はもう報道されていましたし、日本での感染拡大も2月上旬には懸念されていましたが、イベントのキャンセルも延期も多くはなく、それまで通りでした。

 ただ、潮目が変わったのは、東京マラソンの一般参加が取りやめになるという報道が出た2月17日です。それ以降、Peatixのプラットフォームで集客していたイベントの中止や延期が目立って増え始めました。この時は一時的な動きかと思っていましたが、2月26日に安倍首相が大規模イベントの自粛を要請すると、イベントをキャンセル・延期する動きが加速しました。

 コロナウイルスの問題が起きる前、Peatixでは1カ月間のイベント公開数が大小合わせて約1万件ありましたが、3月は1カ月間で5000件前後のイベント公開数にとどまりました。コロナウイルスの影響がそこまで深刻ではない地方都市ではまだイベントの開催がありますが、大都市ではイベント開催は難しくなってきていると言っていいと思います。

藤田 祐司(ふじた・ゆうじ)氏
慶應義塾大学卒業後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)で営業を担当後、2003年アマゾンジャパン株式会社(現アマゾンジャパン合同会社)に入社。最年少マネージャー(当時)として、マーケットプレイス事業の営業統括を経て、Peatixの前身となるOrinoco株式会社を創業。国内コミュニティマネージャーチームを統括したのち、営業、マーケティング統括を兼務。2019年6月CMO(最高マーケティング責任者)に就任し、グローバルを含めたPeatix全体のコミュニティマネジメント・ビジネスデベロップメント・マーケティングを統括。

──人が集まるのでやむを得ない面がありますが、大惨事ですね。

藤田 ただ、リアルのイベントは激減しましたが、代わりにオンラインイベントが増えています。

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