宗教法人鹿苑寺(ろくおんじ)が特別史跡、特別名勝に指定されている金閣寺(京都市北区)庭園にある「北山大塔」の基壇の推定地で無許可の工事をしたのは文化財保護法に違反しているとして、京都市埋蔵文化財研究所の研究員が29日、文化庁長官に原状回復命令などの処分を求める申し出をしたと明らかにした。同日付で申し出書を郵送した。

北山大塔は、室町幕府3代将軍足利義満が建立したとされる塔で、完成前の1416年に落雷で焼失。遺物とみられる金属製の飾り「相輪(そうりん)」の破片が金閣寺の敷地内で発見され、同研究所が2016年に発表していた。

研究員の東洋一さん(64)によると、敷地東側にある40メートル四方の方形状の基壇推定地で、トイレ改築に伴い文化庁長官の許可を得ずに石垣を築造。調査で重要な遺構である可能性が明らかになったにもかかわらず、仮設通路設置の際に保存措置を取らず、推定地の一部が工事で削られた。

鹿苑寺の担当者は「何も聞いていないのでコメントできない」と話している。(共同)